■ストーリー
(ええと……どういうことだ? つまりこれは、昔に戻ってる……夢?)
ミラーに映った自分の姿を見上げた。
それは、どう見ても少年、おっさんではなく男の子、昔の僕だった。
ここは、僕が生まれてからしばらくの間住んでいた、実家のある町。
しかも、昔なつかしい家並み。
まさにあの頃の……だ。
「いっちゃん、おかえり」
……ばあちゃん。
本物のばあちゃん、あの頃の、もうずいぶん前に亡くなってしまった大好きなばあちゃん……
もうずっと前に死んだばあちゃんが、生きてる!
夢でもタイムスリップでも魂が抜けての臨死体験でも、なんでもいい。
大好きなばあちゃんに会えた。
それだけでも、すごく幸せだ。
だから、ここはとにかく、流れに身を任せたいと思う。
楽しくて幸せなら、もうなんでも……